細胞や組織を「凍結不要」にてライブ輸送可能

・再生医療分野にて非凍結状態で細胞輸送されたい方
・生殖学研究において卵子・胚等の検体輸送を検討されている方
・培養細胞の輸送、加工細胞輸送等において温度管理が必要な方 など





『Cellbox』は細胞加工受託施設と依頼先、患者さんのいる病院と施設間、
大学ラボ間の輸送などさまざまなライブ輸送のニーズにお応えするポータブルCO2インキュベーターです。
研究用途でも、医療機関においても使用可能です。


ポータブルCO2
インキュベーター『Cellbox』について

Cellbox Solutionsが製造する「ポータブルCO2インキュベーター『Cellbox』」とは、生きた細胞やバイオマテリアルを長時間にわたって常温・定温で輸送できる細胞輸送機器です。温度は18℃から38℃、CO2濃度は0%から18%の範囲で設定可能なため、一般的な細胞培養環境として使用されている温度37℃、CO2濃度5%に内部環境を保つことができます。

通常のCO2インキュベーターは据え置きが前提なため、持ち運ぶことは不可能です。しかし、ポータブルCO2インキュベーター『Cellbox』であれば培養環境を保ったまま細胞を輸送するライブ輸送が可能です。細胞製造・加工前後での細胞輸送、オルガノイドなどの凍結が難しい三次元細胞輸送等においてご活用いただけます。

オルガノイド(Organoid)とは?
幹細胞や特定の細胞から培養によって作られた組織や臓器に似た立体構造を持つ細胞の集合体のこと。 細胞が自己組織化能力を発揮することで、特定の臓器や組織の構造や機能を部分的に模倣したものとして形成されます。 なお、肺、心臓、腸など臓器のオルガノイドを培養するチップのことを「臓器チップ(オルガンオンチップ:Organ-on-a-chip)」と呼びます。

三次元細胞培養(3D Cell Culture)とは?
細胞を立体的な環境で培養する方法のこと。細胞が体内で経験する自然な環境に近い状態を再現する培養技術を指します。 細胞が三次元的な構造を形成し、従来の二次元培養(平面培養)では再現しきれなかった細胞間相互作用や立体的な挙動を観察することが可能です。


ポータブルCO2
インキュベーター『Cellbox』の特徴


細胞や組織を生きたまま輸送可能

一般的に、細胞を送る際には細胞を凍結して仮死状態にしてから送ります。この方法は、細胞を長期保存したい場合には有効な一方、デメリットとして、細胞が損傷し細胞死が起こるといった細胞損失のリスクがあること、細胞によっては融解作業に耐えられないものもあるということ、が挙げられます。

また、細胞を凍結・融解する作業の手間や人手も必要になること、輸送後に再培養が必要になる場合は、さらに作業時間がかかります。凍結して一度細胞の中の状態が変わってしまうと、元に戻ることはありません。

そのような課題を解決し、細胞にとって最も心地よい環境を提供しながら生きたままの状態で輸送を可能にする機器が、このポータブルCO2インキュベーター『Cellbox』です。もともとのフレッシュな状態を維持したまま、移動先でもそのまますぐに実験・研究を続けられるといったメリットがあります。なお、Cellboxでは、細胞は同一のものに限らず、複数の細胞を一緒に輸送することもできます(ただし、適正温度・CO2濃度が同じ場合。ウェルプレートの場合は最大8枚輸送可能)。輸送の際に使用するCellbox Solutions製の細胞輸送キットは輸送に特化した液漏れしない設計となっているため、安心してご利用いただけます。

 

 

航空輸送も可能(Flightモデルの場合)

『Cellbox』は国際線規制に対応しており航空輸送も可能です。陸送用モデルではCO2供給にミニガスカートリッジを使用しますが、航空輸送対応モデルでは、ドライアイスを使用した技術で細胞を格納するチャンバー内に安定したCO2供給を行います。航空輸送についての詳細は直接お問い合わせください。


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さまざまなパラメーターを常時モニター可能

           

Cellboxは通電している間、傾きや振動、加速度、外気圧、外気温などのパラメーターについて常にログを取得し続けており、輸送後にデータを確認することが可能です。


ポータブルCO2
インキュベーター
『Cellbox GO』
製品概要


項目 陸送用モデル 空輸用モデル
インキュベーション温度設定範囲 18-38℃ 18-38℃
CO2濃度設定範囲 0-18% 0-18%
バッテリー稼働時間 12時間 12時間
CO2供給源 ミニカートリッジ ドライアイス
CO2持続時間** 24時間 24時間
外気混合ガスによるプリコンディショニング用フィレット
重量(キャリーバッグを含む) 約8kg 約7kg
サイズ(キャリーバッグを含む) 455×230×350 mm 455×230×350 mm
データロギング:
インキュベーション温度
デバイス温度
CO2濃度
外気圧モニター
最大&最小振動モニター(1分間隔)
最大&最小加速度モニター(1分間隔)
最大&最小傾きモニター(1分間隔)
培養蓋センサー
CO2残量
バッテリー残量
USB-C 電源
Wi-Fi 接続
耐環境性 - IP44
※ 使用時温度20℃(暫定)
** CO2 濃度5%設定時(暫定)

※CO2カートリッジおよび細胞ストック容器(メーカー推奨製品)は別途販売となります
※性能の信頼性確保のため年1回の校正を推奨しております


ポータブルCO2
インキュベーター
『Cellbox Shipper』
製品概要


モデル 陸送用モデル「Cellbox Ground」 空輸用モデル「Cellbox Flight」
CO2供給源 交換ミニカートリッジ ドライアイス
CO2濃度設定範囲 0 – 18 % 0 – 18 %
温度設定範囲 28-38℃ 28-38℃
5% CO2濃度維持時間 +72時間 +32時間
バッテリー駆動時間@37℃設定 +48時間(満タン充電は約9時間) +48時間(満タン充電は約9時間)
データログ Cellboxアプリ Cellboxアプリ
データ取得間隔 1分毎 1分毎
21 CFR Part 11準拠 ✓ (要望に応じて) ✓ (要望に応じて)
タッチスクリーン
空輸対応
フタオープンセンサー
傾きモニター
振動モニター
加速度モニター
外気圧モニター
外気温モニター
GPRSトラッカー ✓ (要望に応じて) ✓ (要望に応じて)
重量 18kg 17kg
電源供給 100 – 240 V 100 – 240 V
車用電源供給アダプタ
※ 使用時温度23℃(暫定)
** CO2 濃度5%設定時(暫定)

※CO2カートリッジおよび細胞梱包用キットは別途販売となります
※性能の信頼性確保のため年1回のメンテナンスを推奨しております


Cellbox使用例

Cellboxの使用例としていくつかご紹介します。今後は再生医療、生殖生物学の分野等での利用も期待されています。下記は使用例の要約です。詳細は記載リンクよりご覧ください。

複雑な3D構造の細胞輸送(hiPSC由来ミクログリア)

Cellbox内の制御された環境で輸送されたミクログリアを、静置型ユニットのコントロール群と比較し、Cellboxが複雑な構造の細胞を輸送する装置として実用的かどうかを検証しました。

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iPSC由来心筋細胞の輸送

心不全治療の研究として、心不全の動物に心筋細胞パッチを移植した例。このケースでは、ハンブルク大学エッペンドルフ医療センターUKEからドイツ心臓センター間で心筋細胞パッチを送るために安全な輸送方法の確立が必要でした。

これまでの輸送では発泡スチロール製の容器が使用されていましたが、心筋細胞パッチは構造が複雑であることから、心筋細胞パッチの品質を確保するために、Cellbox Flight CDIポータブルCO₂インキュベーターが採用されました。

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ウシ卵母細胞体外成熟とウシ体外受精に関する研究

このケースでは、
(1)ウシ卵母細胞に対して、Cellboxの安全性と適合性を評価すること
(2)Cellbox Shiper Groundを使用し、ウシ卵母細胞の体外成熟(IVM)をIVF胚の発育に悪影響を与えることなく行えるのか
という2つの研究目的の実証実験としてCellboxが使用されました。

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『Cellbox』パッケージングソリューション

- Breathy -




CBS Breathyキットには、CO2透過パウチ、吸収材等、輸送をより安全に行うためのアイテムが含まれています。なお、パウチは2種類のサイズがあり、ウェルプレートのみではなく、Tフラスコやその他の容器の2次包装材としてCellboxのチャンバー内に安全に格納します。



コアコンポーネント

CBS CO2透過型安全ポーチ
  • 丈夫・防滴 ガス透過型ポーチ
  • ASTM D774によるミューレン破裂試験:1,227kPa
  • ISO 5636-3によるポロシティベントツェン試験:420ml/min
  • 安全なヒートシール
 
CBS吸収材料
  • 2層のパルプ
  • 組込みの超吸収体粒剤
  • サイズ: 150 x 210 mm
  • 水分吸着容量: 350m

詳細はお問い合わせください。



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Cellbox Solutions社について

Cellbox Solutionsは、ドイツ北部に拠点を置く新興企業。グローバルなバイオメッド産業向けに革新的な物流ソリューションを提供しています。主力製品であるポータブルインキュベーターは、CO2と温度を能動的に制御し、生きた細胞や生物学的サンプルを最適な実験室環境下で安全に輸送することを可能にします。

オミクロン・メディカル
ジャパン株式会社

レーザー専門商社として50年以上の実績を持つ株式会社日本レーザーと、ドイツOmicron Laserage社の合弁会社として、2019年に設立。
レーザー業界における長年の実績と経験を元に、“Life”に関わる最先端技術の医療・美容・研究機器の普及を目的とし、がん治療向けのレーザーの販売およびサービス および関連機器の販売を行っています。

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